先日、家のテーブルに何枚ものメモ書きがありました。
我が家には1人で大きくなったような顔をしている中2の娘がいます。
今通っている学校で「トライアルウィーク」という、1週間社会勉強として三宮界隈でいろんな職種のお手伝いをするという行事がありました。
大のお年寄り好きな娘は迷わず老人の福祉センターへ希望を出し、この1週間の毎日を楽しく勤め上げました。
そこでいろんなお年寄りと接してきたのですが、中でも特に可愛がって頂いたおじいさんとのやり取りのメモでした。
90歳を過ぎたおじいさんはの耳は聞こえますが、お声が出ないらしくいつもメモ用紙での
お話だったようです。
「おうちはどこ?」「北野です」の会話からいろんな事を教えて頂いたようです。
昔は北野はフランス、イギリス等から来た外人さんが住む、高級住宅街だった事。
子供の頃にこの辺に遊びに来たらしく、よく異人館のメイドさんの部屋のドアをたたいては
「お水ちょうだい」
すると奥から、ケーキとコーヒーが出て来たそうです。
昔北野に、三本松という松の大木があったが、今は塚後に切り株が1本だけ残っている事。
実は北野に温泉があったのだが、新幹線のトンネルを作るため無くなった事。
おじいさんの20歳頃は、フラワーロードは山から続く大きな川で、今の市役所の所は川の土手で大きな松林だった事。
昔は知事の事を「閣下」と呼んでいた事。
たくさんの貴重なお話が、このメモの中にいっぱい書かれていて、思わず私も何度も何度も繰り返し読みました。
最後に「僕90歳、君は14歳」
にっこりと微笑んで書いてくださったそうです。
今回のこの経験で将来は福祉の道へと小さな夢は固まったようです。