子供の頃、雲の上には高木ブーと仲本工事がいると思っていた。
亡くなったおじいちゃんやおばあちゃんは雲の上でこっちを見ていると信じてた。
母に「雷さんにおへそ、とられるよ」と言われ、すかさずお腹を隠した。
雷さんはやっぱりいるんだと子供の頃に信じてた。
少し大人になって飛行機から見た下に見える雲を見て、誰かいないか窓から探していた。
今でも空を見る。
雲を見る。
昼の雲も綺麗だが、月の明かりで浮かぶ夜の雲も何とも言えないほど。
今の人も、何千年前の人も見ていただろう雲。
雲を見て明日の天気は?なんて想像しながら。
秋の雲はいつも表情を変えて楽しませてくれる。
でも東京では環七雲と言って、人間の作った公害の雲があるそうだ。
環状七号線に沿って出来る見た目は綺麗な雲。
でも、あの雷さんでさえ怖くって怖くって近づけないでいるようだ。